標高と気圧と沸点と炊飯事情。 [Ecuador日記]
エクアドル45日め(脱日本1337日め)・・・22.Enero de 2011 (Sabado)
1件終了~のはずが、オーナー不在。。。またしてもアラビア・レストラン。ったくもう。。。(笑)
で、先日のアルゼンチンレストランから追加撮影の依頼♪まっ、アレです、ちょっとですけど、この際、助かります♪撮影後はビール付きで食事できるので食費も浮くしねぇ。わはは
ただ火曜日にはMENUデザインも粗方終わるはずだったのに、火曜日撮影だから、また先に延びるな。。。
さて。
今回はお料理教室~♪へっ!?
いや、"高地での料理を科学する"。。。なんてね。いや、そんな大層な話やなくて、標高が高いと気圧が低い。気圧が低いと沸点も低い。沸点が低いといろいろ調理に支障を来たすというお話。
聞いたことはあっても、大部分の日本のように海抜の低い土地に住んでいる我々には馴染みのない話。
だが実際にどうなんだろうというところ。
Medellin, Colombiaのように標高1600mの場所では、それほど重要ではなかった。勿論、若干は勝手が違うが、特別、気にせずとも、ちょっと時間を掛けてやれば大抵はそれでうまくいく。お米を除いて。。。
例えばお米が一番分かりやすいので、それを例にとろう。
日本の場合・・・お米 : 水 = 1 : 1 、土鍋だと沸騰してから弱火で8分。30秒ほど強火で加熱して、10分蒸らし。
これが基本。(※ちなみにわたしはやや固いめのご飯が好きです。)
さて・・・ところがここQuitoのように標高2800mもあるとさすがにかなり違う。。。問題ありあり。。。
どういうことかというと、"標高が高いと気圧が低い。気圧が低いと沸点も低い"というお話。
勿論、具体的に説明しやがれっ!!ってことですよね。はい(笑)
まず最初に理解してもらわなければならないのは、1気圧の下では水の沸点は100℃だということ。
そんなことみんな知ってるけど、"沸点"と"100℃"を別々に切り離して考える必要がある。寧ろ、"沸騰"とは何なのか!?というのが重要なポイントだ。
沸騰とは(例えば水が)気化してゆく温度のことだ。水が気化すると気泡(酸素)が水の中から大気中へ放出されるので、水の表面がボコボコする。これが沸騰という現象だ。で大半の人々が平野部に住んでいる日本では水が沸騰してれば100℃が黄金律な訳だ。わはは
で、Quitoの場合、気圧が0.7気圧ほどしかない。。。
だからなんとお水は90℃で沸騰する。えっ!?便利じゃないかって!?バカ。。。わはは
沸騰しているが、水の温度は90℃しかない。。。たとえば90℃のお湯でパスタを湯がいてみればいい。標準調理時間7分のパスタは7分経っても硬くて食えないだろう。
90℃で調理するのと、100℃で調理するのでは浸透圧がまったく違う。だから90℃のお湯ではパスタを茹でるにはもっと時間が掛る。
ここでよく"高地で料理するとパスタがブヨブヨになる・・・"なんていう噂を耳にする訳だが、それもおかしい。標高5000mくらいの山でカップヌードルでも食べたときに時間が掛り過ぎてほっといたって話じゃないかと思う。
さて、問題はガスコンロの上で90℃で沸騰した水をいくら炊き続けても100℃にはならないという点。
通常120℃の水、140℃の水が存在しないのと同じで、水の温度は90℃から一向に上がらない訳だ。
どうしようもないのかというとそうでもない。蓋をすればいい。密閉度が高くなればそれだけ水に掛る気圧は高くなるので100℃だって、110℃だって不可能じゃない。それが圧力鍋の原理だ。
日本国内で圧力鍋でお米を炊くと、ベシャッとなって美味しくないのが普通だ。圧力が高すぎるからだ。
だが一方で圧力炊飯鍋なるものが存在する。なんで!?美味しいじゃん♪
そう。。。それは圧力が違う。。。圧力炊飯器の内部は大抵は1.2気圧程度になるように設計されている。
だが圧力鍋は1.5気圧ほどにもなってしまう。
水温にすると1.2気圧だと沸点は105℃。1.5気圧だと沸点が110℃にもなる。
米粒が潰れるか潰れないかが変わってくる訳だ。
さて、ちょっとはご理解戴けただろうか??(笑)
調理をする=中まで火を通すということは調理温度で劇的に変わってくるということだ。
たとえば、おでんにじゃが芋をいれるのに、じゃが芋を崩れなくするために沸騰させない程度の弱火で煮続けたとしよう(みんなやったことあるんじゃないだろうか?笑)。そうすると確かにじゃが芋は煮崩れしない。。。だがいつまで経っても硬い。。。美味しくない。。。生じゃないのに、いつまで経ってもホクホクしないで、硬いままだ。きれいだが、マズい。。。
たとえば、グツグツと沸騰する前に待ちきれなくて、まぁ、いいさとスパゲティを鍋に放り込んでしまう。。。標準調理時間7分なのに、沸騰する3分前から入れてあるにも関わらず、ちょうどいい食べ頃は結局、9分後くらいだったって話。。。沸騰するのを待ってから投入しても同じだったんじゃないか!?ってケースだ。或いは水からスパゲティを放り込んだりしたら(したことないけど)、いつまでも芯が残っているんじゃないだろうか??
そういうことだ(笑)
・・・という訳で・・・
標高1600mのMedellinでお米を炊くときには 米 : 水 =1 : 1.1 くらいで、調理時間は10分。蒸らしは同じく10分でいいだろう。
標高2800mのQuitoでお米を炊くときには 米 : 水 = 1 : 1.3 くらいで、調理時間は15分。蒸らしは同じく。
という感じになるはずだ(まだ日本米炊いてませんから。笑)。勿論、お米の硬さは好みによって違ってくる。日本でも信じられないくらい柔らかいお米が好きという人たちだっている。
そんな訳で、実はお鍋で炊くのは難しいので、圧力鍋を使った方がずっと便利。
圧力鍋だと1.5気圧だから、標高2800mのQuitoなら沸点がちょうど100℃~105℃くらいになるはずだからだ。
圧力炊飯鍋でもなんとかなるとは思うけれど、圧力鍋の方が美味しいだろう(但し、自動という訳にはいかないからねぇ。笑)。
で、ついでにMedellinの某レストランのMiguelがお水を1.5倍入れて、30分も掛けて日本米を炊いていたのは、標高1600mのMedellinの調理方法ではなく、標高2600mの首都Bogotaの炊き方だったことが分かる。彼にとってはBogotaもMedellinも同じだった訳だ(勿論、それにしても・・・という炊き方だけれど。笑)。。。Bogotaで日本人シェフから寿司米の炊き方を教わったという彼は標高が1000m変わっても同じ炊き方をしているということなのだが、或いは事によると、BogotaからMedellinに来て、ヘタすると標高が異なるからと、彼が勝手に、間違った考えで逆に水を増やしたりした可能性もなくはない(怖っ)。。。彼にも説明したのだけれどねぇ。聞く耳持ちませんでした。残念。
もっとも、さらに外米を調理するとなると、水分はもっと増やさないといけないし、それにつれて調理時間も長くなる。
普段ここで、わたしが自炊しているのは、外米だから、米 : 水 = 1: 1.5 で、調理時間20分ほどだ。だがきちんと蓋の閉まる鍋がない上、なんとガスコンロが弱火にすると消えてしまうので、中火までしかできない為、正直いまだにちょっと悪戦苦闘してます。わはははははは
ホテルで働いて、稼げるようになったら、日本米と外米と混ぜてみようなんて思ってる(10年くらい前だったっけ??、国産米の不作とか言われて、外米がスーパーに並んだ時って混ぜものだったよね。8 : 2とか、7 : 3とか)。
ちなみに標高1000m程度のCali, Colombiaだったりしたら、沸点は97℃になるので、大して気にする必要はない。心持ちというやつだろう。あっ、だが標高1000mだし朝晩は冷え込むかも知れないな。。。独り言(※先日、Caliに1年間滞在予定という方からメールを戴いたので、オマケ。笑)
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ちなみに気圧が低いと酸素も薄い。。。
普段はそれほど感じないけれど、たまに片方の鼻が詰まったり、ちょっと走ったりすると、やっぱり酸素の薄さを感じます。吸っても酸素が不足しているように感じて、急いで深呼吸を繰り返すイメージ。。。そのうちすぐに慣れるだろう、なんて思っていたが、もう1ヵ月半も経つのに、いまだに何かの拍子に酸素の薄さを感じます。この高度では高山病なんてことはまったくないけれど、標高3400mのCuzco, Peruなんていくと、こんなもんじゃないんだろうなぁ。。。不安を感じるお年頃♪(爺)
(※高地で育った人は低地に降りるとやっぱり何か感じるもんなんだろうか??)
酸素をくれ~っ♪わはははは
もっともこんな話、日本の皆様にはほとんど関係のない話でね、登山キャンプのときにでも思い出してください♪
鍋蓋の上に重石を置くだけでも変わります♪分かってると思うけど、気圧ってのは肌では感じない程度の圧力だからね。ちょっとのことで随分と変わる訳です。
------------本日のBGM(このコーナーいらない!?笑)-------------
・・・しかし、いつまで経っても、わたしのfavoriteであるCecil Taylor(p)やEric Dolphy(as, b-cl), Charles Mingus(b)に晩年のJohn Coltrane(ts)なんてラインアップは紹介できそうにない(涙)。いや、すべてとはいかないが、ちゃんとDLしてPCに取り込んである。だが彼らの音楽をblogを書きながらのBGMに・・・という風にはいかないからだ。彼らの音楽はやはりかなりのボリュームで正面から向き合って聴きたいし、実はもうこの30数年の間に繰り返し何千回も?聴いてきたので、正直なところ、針を落すまでは(比喩やよ)、もう耳にこびりついたその音楽は新鮮味を失ったかのように思えないこともない。だが誤解してもらっては困るが、いざ実際に音が鳴り始めると、その音は決して色褪せることなく、いつまでも生々しくわたしを揺さぶるように響いてくる。。。だが、その事実も知ってはいるのだけれど、それでも何か手元に比較的新しい音源があったりすると、そっちに流れてしまいやすいのも事実だ。特に、防音精度なんてゼロという隙間だらけの中南米の家(部屋)造りで、Cecil Taylorのような或る意味、暴力的な音楽を大音量で鳴らすのは気が引けて仕方ないし、かと言って、小さなボリュームで聴く気にはなれないというのもある。。。そんな訳で、いつかわたしのfavorite Jazzをご紹介する日が来るのを待ちながらほそぼそと続けてゆきたいコーナーではある(←だからいらんって!?笑)。
そんな中、ずっと探していた懐かしの、青春の1枚が先日やっとDLできた♪(笑)
The V.S.O.P.Quintet "Live Under The Sky'79" ★★★★★
なんて懐かしい響きだろ♪(古臭いという意味ではありませんよ)わはは。時は1979年、わたしは18才。Herbie Hancock(p), Freddie Hubbard(tp), Wayne Shorter(sax), Ron Carter(b), Tony Williams(ds)からなるVery Special Onetime Performance...V.S.O.P...まさに当時の世紀のスペシャル・ユニットだった。大阪万博記念公園でのライブに足を運びましたとも♪勿論、この録音は同ツアーの東京田園調布でのライブ。本当に素晴らしい演奏だった。その模様はこのalbumにすべて収められている。(2versionあって、最近はCD2枚組みでコンプリート盤がある。今回聴いていたのもそれ。)
70年代を通して、Funk Unit、Headhuntersで一世を風靡していたHancockに、同じくWeather Reportで活躍していたShorter、Life TimeというRock Idiomのバンドを率いていたWilliams、CTIを中心にオーケストレーションや、ライト感覚なJazz(70年代初頭にはまだクロスオーバーだとか、フュージョンだとかいう言葉もなく、エレクトリック・ジャズだなどと表現された時代)に取り組んでいたHubbardやCarterら5名が、1976年、引退していたMiles Davisの往年の追悼コンボを、Hancockの特別コンサートのために臨時結成したのが始まりだった。。。彼らが各自の当時の活動主体であるフュージョン・ミュージックをかなぐり捨てて、真正面から本格的アコースティック・ジャズに取り組んだこのコンボは、8ビートRockイディオムを消化したという一点に於いて、過去のジャズへの回帰なんぞとは一線を画する新しいモダンジャズの姿を明らかにしたし、同時にJazzの演奏には主役とか脇役とかあってはならないという原則も再認識させた。
世界が、すっかりフュージョン一色、全盛期に染まっていた70年代後半、彼らの活動がなければ、その後のロフト・ジャズの復権もあり得なかったろうくらい、シンセサイザーや各種エレクトリック・インストゥルメントに犯されていたJazzシーンをアコースティックな音へと引き戻した一大ムーブメントだった。1976年から、その後1年の中断を挟んで、79年までの3年間、彼らはまさに全世界を熱狂の渦に叩き込むワールドツアーを行った。ややもすると黴臭いというイメージのあったModern Jazzの新しい刺激的な音に、多くの若手Jazzmenたちが刺激され、その後新しい世代の若手アコースティックJazzmenを大量に輩出したし、Free Jazzの凋落後、ポストFree Jazzを目指して一部のJazzmenによって細々とした活動が続けられていたに過ぎないロフトジャズ世代もまた、これを期に再び元気を取り戻すこととなった訳だ。
ともかくもRockしか聴いたことのない人々にも聴けるアコースティックJazzではないだろうか。
もはやTony WilliamsもFreddie Hubbardもこの世にはいない。。。そしてHancockもすっかり老境に達し、かつての野心的な創造性は失われてしまい、手馴れたメロディを、コンテンポラリーな各界のvocalistたちをゲストに、そしてPOPに、弾いてみせたりしている。ここ20年、たまにJazzを演奏してみせても、そこにはどんな刺激的創造性もみられない。。。
人は否応なく老いる。。。いつまでも時代の最先端を走ることは(時代を刺激する先鋭さとパワーを保つことは)不可能だとも言える。Hancockの世代も多くがこの世を去った。わたしもまた音楽的には彼らの世代と伴にあって、新しい世代についてそれほどよく知っている訳でもない。だが新しい世代はすっかりclassic教育によって育まれていて、いずれもテクニシャンで、器用にあらゆるスタイルの演奏をこなし、多くがclassicにも通用するほどの美しい音を鳴らしさえもするが、強烈な個性を欠いているように思える。。。楽譜が読めないといわれたThelonious Monkのような生粋のJazzmanはもう現れないだろう。技巧、音色、comtemporaryで柔軟なスタイルはどれも一級品だ。。。だが比喩でいうと彼らが生み出すJazzは"黒く"ない。。。白く明確な音の輪郭を持つcoolなWhite Jazzだ。わたしの好みで言うと、もっと熱く、乱暴で、熱狂に任せて生み出されるややもすると籠もったような、混沌としたサウンドが好きだということだ。ゴールに向かって疾走する競走馬より、交尾したり、パニックに陥って遁走する野生馬の魅力といったところか(笑)わははははは
すっかり話題が逸れたが、V.S.O.P.の演奏は一面十分にクールでもある。だがそのクールさは演奏のさなかにあちこちで綻びを見せる。彼ら自身の熱狂がオーバーコントロールするさまをみることが出来るだろう。それが赦されるのがJazzだし、それがJazzの醍醐味でもある。
"同じ演奏は二度とない。"・・・そう言い切れたJazzは最近では成りを潜めつつあるような気がしてならない。








こんばんは☆
標高差によるお米の炊き分けとは!
確かにそうですね。。。
役立つ記事ありがとうございました!
普段、日本では圧力鍋で玄米を炊いています。
カリでは短粒種の玄米って手に入るのでしょうか。
オーガニック食品店があるなら売ってそうですが。
コロンビアに行ったら、確実に太りそうでこわいです!
なるべく自炊したいのですが、おそらくお昼ごはんは滞在先のみんなで一緒に作って食べると思うので、油と肉が多そうな予感です。
by カリに1年滞在予定の者です (2011-01-24 17:42)
さて、健康食志向のないわたしには(笑)玄米のことは分かりませんが、オーガニック食品のコーナーはあちこちにありますので、多分、大丈夫かと。但し、高いですよ。輸入品ですから。。。
米国人の自炊料理はひどい。。。これホント♪わはは
by Tomoyuki(Antaios)Sugano (2011-01-24 23:23)